店舗情報
- 店舗(事業者)住所
-
〒666-0033
兵庫県川西市栄町25-1 アステ川西5階
- 電話番号
- 072-759-5577
- 業種/サービス内容
- 教育
- 営業時間
- 9:00-20:00
- 定休日
- 日曜日・祝日
- 店舗(法人)URL
- https://roborise.com/robot/
- 店舗(事業者)情報
- 子どもたちの人生を創造する力を育むことを目指して、ロボットプログラミング教室を運営しております。年長さんから高校生までが通っており、在校生は同業態の教室でも最大級の250人が通っています。
なぎちゃん
読みやすい文章で川西市の魅力をたっぷりお伝えしていきます。
趣味は、読書とCanva。かわいいものが好き。女性らしいやわらかな視点で、川西市のヒト・モノ・コト・
今回は、ロボットプログラミング教室「ロボライズ」創業者の高木さんと教室長の成松さんからお話を伺いました。
子どもの創造(デザイン)力を育てるロボットプログラミング教室「ロボライズ」
創業者である高木さんは、約5年間勤務した会社を退職後、新聞でロボット教室の存在を知り、地元川西市でロボットプログラミング教室「ロボライズ」を立ち上げました。
幼い頃からものづくりに夢中だった高木さん。 竹で弓矢を作ったり、水鉄砲や水筒を作ったりすることが好きで、探検や発見する楽しさに心惹かれていたそうです。ワクワクする教室をつくりたいという思いが、今の事業につながっています。
夢中になる「ものづくり」の力を信じてロボットプログラミング教室「ロボライズ」を立ち上げた高木さん。「ロボットといえばロボライズと言われるようにしていきたい」と語ります。
レゴとプログラミングを使用している教材は、20年前からありました。そこへ工作や力学をかけ合わせて、ロボライズ独自の授業カリキュラムを作ってきました。
プログラミングを学ぶだけではなく、子どもたちが「自分で考え、作り、挑戦する力」を培う場にしたいと思っています。講師の先生方もこどもたちの好奇心を刺激できるように工夫し、「もっとやりたい」気持ちを引き出す授業を作っています。
教室の理念は「人生をデザインする・創造する力を育むこと」と語る、教室長の成松先生
教室長成松さんのお話「一つ一つの体験が子ども一人一人の人生として形となっていく」
子ども時代に、失敗しても諦めず、アイデアを形にするまでやりきる体験をすることが、人生でやりたいことに出会えた時、諦めずに挑戦できる力になると思います。だからこそ、こともたちには、一回一回の授業で本気になって考えてほしいです。
せっかく夢を見つけても、友人や周りの大人から「そんなのは無理」と言われたりすることがあると思います。中学生になるとさらに顕著になり、いつしか夢を語ることが恥ずかしいと思ってしまうことが、すごくもったいないし悲しいことだと思っています。
もっとみんなが自分の描いた夢に向かって全力で走っていいし、やってみると意外と簡単に叶えられることもあるんじゃないか、と。
「これもダメ」「あれもダメ」ばかり聞かされると、こどもたちは動けなくなる。だからこそ「本気になっていい」「それで進んでいいよ」と声をかけることを大事にしています。
創造力と挑戦心を育てる授業
例えば、1年間を通して、チームで1つの工場を製作するというクラスがあります。どのような工場にするかということについて、その工場を見に来てくれた人に「どんな体験をしてもらいたいか」を、子どもたちにまず考えてもらいました。与えられたテーマや、課題をただこなすのではなく、自分達で工場のテーマを描いてもらいます。それが、叶えたいことを描くことが夢を描く創造力になり、その夢に向かって挑戦心を育てることに繋がると思っています。
また、上級クラスになるとロボットを作るだけではなく、今度は下級生へ授業を行うということも行います。授業を行う側として下の学年の子どもたちにどんな体験をして欲しいかをまず考えてもらいます。どんなロボットを作ったら、自分たちの思い描く授業ができるかをゼロから考えてもらうのです。
「夢を形に」するための学びと挑戦
自分が表現したいものは何か?のコンセプト会議を3~4カ月かけて行う。どんな商品を作りたいかという思いがないと企画書すら書けない。 1年後には決算報告ができるようになる。
最上位クラスであるSDと呼ばれる商品開発クラスは、自分の好きなものを作るだけでなく、実際に販売まで行うクラスです。開講のきっかけは、何年も通うこどもたちが、大人になる前に、一度彼らが学んだことを社会に届けたいと思ったからです。
講師による講義を聞いてから同級生のメンバーとディスカッションし、どんな商品をどんなコンセプトで作るかを考えます。 例えば、松屋と吉野家の業態はそっくりだけど、狙っているターゲットは違いますよね。成功している商品は、商品への社会の持っているブランドイメージと、ターゲットがピタリと一致しているという話をしました。2023年度には3つの商品が販売でき、2つは売り切れという結果となりました。
本物の機械部品に触れる機会が少ないことに着目した生徒が、「ネジとナットをもっと身近に感じてもらえる商品を作りたい」と言い、“機械生物ガチャ”という商品を作りました。ガチャガチャを買ったら箱が1つ出てきます。箱の中にあるボルトとナットを説明書通りに組み立てていくと、1つの小さな生き物の形をした置物が完成。 1個300円で50個を販売したら、即完売しました。
自分が作りたいものを世の中に出し、継続的に販売するにはどうしたらいいかを悩んでもらう。 君たちはどんな商品を作りたいのか、という問いかけから始まるのです。
生徒が選んで実際に購入したものを見せてもらいました
毎年2月に子どもたちが自主的に開発した商品を販売するロボライズ祭りが行われます。商品開発には「予算管理」や「損益計算」も含まれており、子どもたちには、どこのサイトで買ったら安いのかも調べてもらいます。買った部品の中には、不良品が出ることもありますが、それも学びのプロセス。失敗も成功もすべてが成長の糧となります。
商品を作った子たちが梱包も考え、実際に営業して販売します。授業最終日には保護者さんたちを呼んで生徒たちが計算した決算を報告しました。
去年4人が受講した商品開発クラスですが、そのうち2人がもう1回おなじ授業を受けたいと言ってくれました。「もっと違うものを作りたい。僕はまだここで学ぶものがある」と言って同じ授業をもう1年受けてくれたことがうれしかったです。
就学前から高校生まで幅広い年齢層が通い続けることができるロボライズ
プログラミングを学ぶだけでなく、自分で考え、挑戦し、失敗しても諦めない力を身につけられます。
小学生の低学年のお子さんを中心に、就学前から高校生まで約250人がロボライズに在籍。プログラミングは近年流行している習い事ですが、全国の小学生の平均では2%となっています。川西市の小学生が約8,000人ですので、単純に2%を掛けると大体160人となります。全国平均と比べても、ロボライズの在籍数は突出していると言えます。
ものづくりが好きなメンバーが多いので、大学生になった卒業生が講師として教室に戻ってくることも少なくありません。 在籍比率の 3割程度は、過去の生徒さんが講師をしてくださっています。
最初は授業に興味を持って進まなかったこどもが、講師の声かけで積極的に授業に参加するようになる例もあります。一人ひとりの子どもの変化が、講師にとっての「やりがい」を感じる瞬間です。
ものづくりが好きなこどもたちにとって、「自分の力で誰かを喜ばせること」が将来のやりがいとなっていきます。ロボライズは、子どもたちにとって確かな自信を持てるよう丁寧にフォローを行い、「できた」経験を積み重ねる場でもあるのです。
授業では、成功体験だけでなく、失敗体験も成長の糧として大切にしています。レゴの組み立てやプログラムがうまくいかないこともありますが「今日はここまでできた」 という肯定的なフィードバックを心がけています。講師が生徒の作品を一方的に、評価をするのではなく、気持ちに寄り添うメッセージを大切にしています。例えば「〇〇を作るときに、とても集中して取り組んでいるように見えたよ」と伝えることで、こどもは、“自分にも集中力があったんだ”と自己認識し、自信へとつながっていきます。1つ1つの積み重ねで、「できなかった」ではなく、「ここまでできた」という自信を持つようになり、次の挑戦につながっていきました。
保護者との面談で広がる「未来の可能性」
授業の様子がわかるようロボライズ通信を月1回発行。送迎する保護者に見てもらえるよう教室内には、授業中の写真を掲示している。
年に1〜2回、保護者との面談時には、こどもたちの近況や成長の可能性を話しています。あまり知らなかった子どもの一面や、新たな可能性が見えることも多く、「子どもの未来を共に描く時間」として大切にしています。価値のある時間だと思うからこそ、忙しい中でもスタッフの協力を得ながら毎年必ず実施しています。
250人を超える生徒一人ひとりの成長をしっかり把握するために個人の記録シートを作成し、進捗状況を記入しています。シートには、1年ごとの成長やチャレンジをしたことを講師間で共有することで、こどもの現状をいつでも誰もがわかることができる仕組みとなっています。
地域のイベント出店で育む温かい学びの場
(上)「川西駅前ピクニックマルシェ」に、ブース出店 (下)70thスペシャルイベントをアステ川西1階でロボットパーク~ロボライズからの挑戦状~レゴで遊ぼう、プログラミング体験・作品展示
川西市の良いところは、システム的なイベントではなくて、みんなが手弁当で何とかして、地域を盛り上げていこうとするエネルギーが伝わってくることです。地域の人々が手作りで行うイベントには温かさがありますよね。ロボライズでも地域のイベントに出店し、時には生徒からお手伝いスタッフをつのることもあります。この地域をみんなで盛り上げようとするエネルギーは、子どもに必ず伝わって、成長の糧となると思っています。
教室スタイルにとらわれず、可能性を切り開いていく
今後は、川西を拠点に教室のスタイルを軸にしつつ、オンラインでの学びの提供も視野に入れ、全国の子どもたちがプログラミングに触れられる機会を広げていきたいです。
放課後スクールという形で週2回ぐらい講師派遣させていただいて授業をすることもあるので、商品開発クラスのようなものを中学校や、地域クラブ、大人向けの講座なども考えていければいいなと思っています。
ロボライズで得た経験が、こども時代の学びにとどまらず、自己肯定感と探究心、失敗を乗り越える力を育み、それらがどんな課題にも立ち向かう“人生をデザインする力”となることを信じています。